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非常用発電機の点検について

非常用発電機の定期点検の必要性


法令では、非常用発電機の定期的な点検・報告義務があります。

非常用発電機は、防災設備を備え、不特定多数が出入りする病院、商業施設、介護施設、オフィスビルなどへの設置が義務付けられています。有事の際にはスプリンクラー、消火栓、非常用エレベーターなどに電力を供給し、被害の拡大を防ぐ役割を担っていますが、起動不良や異常停止により電力を供給できないと、防災設備を稼働させることができず、被害を拡大させてしまう恐れがあります。

非常用発電機が稼働しなかった際に想定される被害
非常用発電機が動かないと、いざという時に
以下のような設備が使えないというような事態が発生します。
非常用発電機が動かないと、いざという時に
以下のような設備が使えないというような
事態が発生します。
消火栓が使えない
スプリンクラーが作動しない
非常用エレベーターが停止してしまう
そのため法令によって、年に1度の負荷運転(または内部観察等)を含む
非常用発電機の総合点検の実施と報告が義務付けられています。

非常用発電機の負荷試験とは


非常用発電機は、地震などの大規模災害によって電力会社からの電力供給が途絶えた際に、スプリンクラー、消火栓、排煙設備などの防災設備を稼働させるための重要な電源となります。
しかし、先の東日本大震災を始めとする各地の災害では、非常用発電機が設置されていたにもかかわらず、整備不良による不具合で、いざという時に起動不良や異常停止で非常用発電機を稼働できなかったというトラブルもみられました。

イメージ/災害の多い日本列島
負荷試験の様子

そこで、いざという時に非常用発電機を正常に稼働させるために、定期的な点検整備が必要となります。その中でも発電機に負荷をかけ、実際の非常時に近い状態で稼働テストを行う「負荷試験」は重要な項目の一つです。負荷をかけた時に、正常にスプリンクラーや消火栓などを稼働させられるだけの必要な出力があるかを確認します。

30%以上の負荷運転の必要性


総務省消防庁より通達された負荷運転の点検要領(消防予第214号第24-3総合点検)には「定格出力の30%以上の負荷で必要な時間連続運転を行い確認する」と記載されています。電気事業法による月次点検等では無負荷運転(空ふかし)を行いますが、無負荷運転のみを続けていると、エンジン内にカーボンが堆積します。そしてそのままの状態で放置していると、非常時に「正常稼働できない」または、最悪の場合エンジンが出火し「火災を発生させる」恐れがあります。堆積したカーボンを燃焼排出させるため、負荷運転は30%以上の負荷で行う必要があるのです。

負荷試験機による点検の様子
※70%以上の負荷をかけたが黒煙が止まらず、一旦作業を中止した実例

負荷試験機によるカーボン燃焼排出の点検

1.黒煙状態を見ながら、負荷を5%〜20%まで少しずつかけていく。
2.負荷を30%まで上げて、30分間運転状態を見る。
3.10%、20%、30%毎に電圧・電流の測定を行う。
 
 

負荷試験機によるカーボン燃焼排出の点検

1.黒煙状態を見ながら、負荷を5%〜20%まで少しずつかけていく。
2.負荷を30%まで上げて、30分間運転状態を見る。
3.10%、20%、30%毎に電圧・電流の測定を行う。

負荷試験機による点検の様子

※70%以上の負荷をかけたが黒煙が止まらず、一旦作業を中止した実例